#わたしだけのブッククラブ

written by Nao (twitter: smkebks)

翻訳: Roxane Gay "Anything More Than My Body"

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ロクサーヌ・ゲイが自身のタンブラーに綴った素晴らしいショート・エッセイを翻訳しました。

 

原文はこちらから

Roxane Gay is Spelled With One "N" — Anything More Than My Body

 

わたしのからだ以上のなにかに - ロクサーヌ・ゲイ


“Hunger"の仕上げに入っているけれども、とても気が重い。もうすこしで仕上げも終わるところ。どうしてもこの本を仕上げなくては。もうすぐ出版される予定なのだし。この本は、良い本になる。でも、わたしはこの本のことが怖い。だからこんなに気が重いのだ。語るべき言葉はあるけれど、その言葉がわたしを怖がらせる。


この本がどのように受け止められるかが怖い。


この本がどのように語られるかが怖い。


じぶんがこの本のページに記すことが怖い。


この本を読んだ人たちが、いったいわたしについて何を知るのかが怖い。


みんながわたしのことをどう考えるかが怖い。


こんなことを気にしているじぶんが嫌だ。怖がっているじぶんが嫌だ。この本を書かざるをえなかったと思っているじぶんが嫌だ。じぶんに理由があったことも嫌だ。


この本を書くにあたって、じぶんのことをたくさん知ることになった。わたし自身の肉体とともに、ほんとうに健康な状態になるためには、この本を書く必要があったのだろうと思う。じぶんがこの本とともにやろうとしていることを、誇りに思う。とても怖いけれど、どちらにせよ、わたしはこの本を仕上げるのだ。


どんなにすごいことを成し遂げようと、いつもある種の批判にたいして、傷つきやすくなってしまうじぶんが嫌だ。わたしのことをブスだとか、醜いとか、怪物だとか、ゾウみたいだとか、人から愛されないと言う人は、どこにでもいるだろう。わたしの小説が映画になるという、最高のニュースで浮かれていたわたしに、投げつけられたのがこれらの言葉だ。どうしてわたしはフェミニストなのか、とよく聞かれる。それはたぶん、女性たちが平等になるまでは、わたしはじぶんの肉体以上の、何にもなれない。だからわたしはフェミニストなのだ。


あんなことは、気にするべきじゃないのかもしれない。あんなことで、心が傷つく必要なんてないのかもしれない。だって「荒らし」だから。でも、わたしは気にする。残酷な言葉は、わたしの皮膚を突き破って、深く心を傷つける。ああいう言葉は、わたしを打ちのめし、孤独で、醜く、だれからも愛されないという気持ちにさせるのだ。